easecoffeeとして中米の産地訪問は3度目となります。
産地に赴く理由としては様々な理由がありますが、
現在のコーヒー生産の状況をアップロードしつつ、自分たちの指針を整理していくという意味でも産地訪問はとても大切な時間です。


ポジティブな話ばかりではないかもしれませんが、皆様に届けたい内容です。
最後までお付き合い頂けますと幸いです。



 

渡航の前々日にフライトが大幅に遅れるというアクシデントがありましたが、現地でのスケジュール変更も柔軟に対応してくださり、無事に渡航を終えることができました。
※写真はメキシコ経由で搭乗した飛行機


さて、
現在のコーヒー市場は混沌としています。



様々な理由がありますが、大まかに分類すると現在世界規模でのコーヒー需要の拡大と、不安定な気象状況の変化によって、投資対象でもあるコモディティコーヒーの価格が乱高下しているからです。
先物市場では1ポンド当たりのコーヒーの価格が最高値を大幅に更新し、
透明性が高い取引がされているスペシャルティコーヒーも価格変動の影響を受けています。


素晴らしい作物であるコーヒーが世界で受け入れられ、今まで消費されなかった国や地域で需要が高まっていくことは素晴らしい事だと思います。
ですがその一方で、今まで日常的に楽しむことができていた物が高級品になってしまい、手の届かないものになってしまう未来は寂しくも感じます。


先物市場では今後価格が落ち着くとの見方もありますが、需要と供給のバランスは明らかに崩れていて、そして気象現象も全く予知していなかったことが起き続けていることも事実。


これは楽観的に捉えてはいけない事だと考えています。



 

産地訪問を経て、この状況をしっかりと理解し、
自分たちでは何をしていくべきなんだろう。と考えることができました。


一つの結論は、
生産国や生産者さんとより強い信頼関係で繋がり、共に歩みを進めることができる未来を創っていくことだと考えます。


もちろん今までも考えきたことですが、その想いが強まり、
胸の中で刻まれたワードです。


急勾配の中で重いチェリーを運び、天候のリスクと隣り合わせで生産を続けることは容易ではありません。
収益性の高い農作物へシフトしてしまう方や、農園から都市部にジョブチェンジする若者離れも深刻で、ピッカーさんの雇用も大変と聞きます。


そんな環境の中でも私たちは生産者さんへ安心して生産を続けていけるよう、毎年同じロットを買い続けたり、願わくばその数量を増やし、手助けもできたらと考えています。


ここで消費者の皆様と「コーヒーの価値」を再定義するタイミングなのかもしれません。




今回の旅で買い付けさせてもらったロットは本当に素晴らしいコーヒーばかりでした。
芳醇なアロマに長い甘さ。中米の土壌から生み出されるテロワールは惚れ惚れするものばかりです、、、


このようなコーヒーが適正な価格で、サプライチェーンに関わる方全てが平等な状態が維持されていくこと。
それが持続的な取り組みに繋がる最も本質的なことなのでは無いでしょうか、、、?



お店として今まで以上に透明性の部分にしっかりと責任を持ち、可視化された状態でお客様に届けていかなくてはならないと思いました。


いつもeasecoffeeのコーヒーを利用してくださっている皆様。そしてもちろんそうでない方々もですが、
手に取るコーヒーがどんなものなのか、そして未来でどのようなものになっていくのかということを少しでも考えていただくきっかけになりましたら嬉しいです。





最後までお読み頂きありがとうございます。
今回買い付けたエルサルバドルのロットは7月〜8月ごろに皆様にお届け予定です。


お楽しみに!!!


easecoffee
関口